糸から生まれる、ものづくり
素材の表情をつくる、糸づくりの現場。
素材とつくり手の視点から、佐藤繊維のものづくりをお伝えします。
今回取り上げるのは、独特な形や色が目を引く糸「マグマ」。
この個性的な糸は、どのようにして生まれたのでしょうか。
マグマが生まれた背景と、糸づくりからニットづくりへと広がるものづくりをご紹介します。
糸「マグマ」の豊かな表情

太さや形が不規則で、独特な色彩を持つマグマ。
地中深くを流れるマグマを思わせる力強さが、その名前の由来にもなっています。
編み地になると、糸の凹凸や色彩のゆらぎが際立ち、均一な糸とは異なる表情が生まれます。
そのきっかけは、イタリアの紡績工場が生み出した糸との出会いでした。
当時、日本ではまだ珍しかったその豊かな表情に衝撃を受け、糸を通じてイタリアとの関わりが生まれます。
やがて工場に招かれ、現地での経験を通して、自分たちの手でもつくりたいという思いが芽生えていきました。
糸が生まれるまで

試行錯誤から生まれる糸
複雑な形や色の表情を生み出すには、素材の組み合わせや機械の調整など、さまざまな工夫が必要です。
イタリアの紡績工場で、ある工場長が口にした言葉。
「オレたちがファッションを作っている。」
糸をつくる工場も、ファッションを生み出す場所になれる。
そんな考え方が、ものづくりの原点にあります。
独特な形や色を持つこの糸も、試行錯誤を重ねるなかで生まれました。
けれど、苦労して生み出した糸が、すぐに受け入れられるとは限りません。
当時は「編みにくい」「品質が悪い」と評され、返品されることもありました。
それでも、その可能性を伝え続け、やがて糸づくりからニットづくりへと、ものづくりの幅を広げていきます。
一本の糸を生み出すこと。
そして、その価値を伝え、形にしていくこと。
そこには、ものづくりへの挑戦がありました。
素材から商品へ

糸づくりから、ニットづくりへ。
糸をつくる工場が、自らブランドを立ち上げ、ニット製品まで手がける。
そんなものづくりを、佐藤繊維は広げてきました。
一本の糸が、そのまま服になるわけではありません。
糸の個性を生かしながら編み地をつくり、色や柄、素材の組み合わせを確かめ、
一着のニットへと仕上げていきます。
こうした工程の積み重ねが、素材の持つ豊かな表情を引き出します。
糸の個性が、ニットの魅力に。
糸から広がる、ものづくり

糸、素材、技術、そして人。
マグマは、佐藤繊維にとって初めてのファンシーヤーンでした。
イタリアでの経験から生まれた一本の糸は、やがて糸づくりにとどまらず、
ニットをつくり、ブランドを育てることへとつながっていきます。
糸の持つ個性を見つめ、色や柄、素材の組み合わせを探りながら、自由な発想でニットをつくる。
思いがけない色彩や豊かな表情は、素材と向き合い、試行錯誤を重ねるなかで生まれます。
思い描いた糸が、すぐに形になるわけではありません。
それでも、培ってきた技術と経験を生かし、糸の可能性を引き出していく。
一本の糸から、編み地へ、そして一着のニットへ。
これからも佐藤繊維は、素材と人の力で、新しいものづくりに取り組んでいきます。
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